Metaが眼鏡ブランドRay-Banとのコラボレーションによるスマートグラスの新モデルを開発中と報じられた。2023年のRay-Ban Meta初代モデルと2024年の改良版が予想を超える売上を記録したことを受けて、さらに進化したAI機能を搭載した第三世代の準備が進んでいる。
現行モデルの成功
Ray-Ban Metaスマートグラスは当初、「ただのカメラ付き眼鏡」として懐疑的に見られていた。しかし、Meta AIとの音声対話機能が追加されたことで評価が一変。歩きながら周囲の景色についてAIに質問できる「視覚的文脈理解」機能が口コミで広まり、予想を大幅に超える販売台数を記録したとされる。
このスマートグラスは「あからさまにAIデバイスに見えない」デザインで、日常的な眼鏡として使えることも普及に貢献した。Google Glassが社会的な抵抗感から失敗した教訓を活かし、ファッション性と機能性を両立させた点が高く評価されている。
新モデルで期待される機能
未確認の情報が多いが、業界関係者の間では次のような機能強化が噂されている。第一に、リアルタイム翻訳機能のさらなる向上——現在も限定的なリアルタイム翻訳が可能だが、精度と対応言語の大幅な拡大が期待される。
第二に、表示機能の追加——現行モデルにはディスプレイが搭載されていないが、小型プロジェクターやARオーバーレイ機能が追加される可能性が指摘されている。第三に、Llama 4を活用したより高度な視覚理解と状況分析機能の搭載だ。
ウェアラブルAI市場の競合状況
スマートグラス市場に参入・参入を計画している企業はMetaだけではない。GoogleはAndroid XR向けのスマートグラスを準備中と報じられており、Appleも将来的なAR/MRグラスの可能性を否定していない。SnapはSpectaclesの最新版でAR機能を強化した。
しかし現時点で、日常ユースケースとしてのスマートグラス市場においてMetaとRay-Banの組み合わせは他を大きくリードしている。ファッション性のあるフレームを使えるブランドパートナーシップという強みは、他社が簡単に複製できない参入障壁だ。
AIウェアラブルの未来
スマートグラスが普及することの社会的インパクトは計り知れない。常時接続のカメラと音声AIが日常生活に溶け込むことで、記憶補助、リアルタイム学習支援、障害者支援など多様な用途が開かれる一方で、プライバシー問題や周囲の人々の同意なしに録画・分析が行われるリスクも増大する。
Metaの新モデルがどのような形で登場するか、そして社会がウェアラブルAIをどう受け入れるかは、AIの「身体化」という大きなテーマの試金石となるだろう。



